
私はSEXに対して過度の期待や、幻想などまるで持っていませんでした。
若い頃に男同士で集まると、必ずといっていいほど下ネタになるものですよね?
そんな時、同年齢のヤツとの価値観の違いを感じていましたね。
子供の頃から漠然と思っていたSEXに対する意識を、香織さんが明確にしてくれたからだと思います。
「SEXはコミュニケーション、言葉の延長。」
香織さんはどこをどうしろなんて事は言わず、
『相手の事を思いやる事』『気持ちを察する事』など抽象的に教えてくれました、本当にいろいろな事を。

「良かった、これで思い残す事はないよ。」
ベットに横になっていた時に、突然香織さんはそう言ったのです。
「なにっ?」
私は彼女が何を言いたいのか、理解出来ずにいました。
「ん?実はさ、アメリカに行くんだよ。」
(えええ?アメリカ??)
「わざわざこんな会社から離れた所に住んでる理由わかる?私結婚しているのよね。」
(???????????)
いきなりそんな事を言われても、まだ子供だった私はどうしていいのか解りませんでした。
「※☆★*・・・。」
自分でもおかしいくらい狼狽していました。

「ごめんごめん、驚かせちゃって、とっくに別居しているのよ。」
「別居?」
「そう、だんなはここには住んでないの。」
「離婚したの?」
「離婚はしてないの、その方がお互いに都合がいいから、エロビスにはチョッと難しいね。」
子供扱いされた事にハラを立てたんですよ、子供の癖に。
「あっ、怒った?言い方が悪かったかな(笑)」
香織さんはおかしそうにそう言ってました。
「大人ってさ、簡単な事をわざと難しくししちゃったりするのよね。」
自分を嘲笑うようにそう言うと、急におどけた顔になって、
「でもそんな自分が嫌でさ、会社やめて新しい事をしようと思ってるの。」

私はその時の香織さんの気持ちを、1/10も理解出来てなかったと思います。
でも、
(僕がやさしくしなくちゃ!)なんて生意気にも思った私は、
「僕、香織さんが初めてで良かったよ。香織さんの事は一生忘れない。」
なんて言ったんです、正確に言えば嘘だけど・・・。

「なに言い出すんだよ、恥ずかしいだろ!」
その時、大人の香織さんは子供になって泣いた。
中1だった私は、その瞬間だけ大人になった。
香織さんの事がかわいいと思った。
ずっとこのままでいたいと思ったけど、
中1の私には夜になると家に帰らなければならない現実があった。

「もう帰らないと・・・。」
「もうこんな時間、送っていくよ。」
「いいよ、電車で帰るよ。」
「送って行くって、まだ話し足りないし。」
なんだか恋人の様な空気が漂っていた気がしました、勘違いだけどね。
素直に、香織さんに送ってもらう事にしたんだ。

「いつアメリカに行くの?」
「9月入ってすぐ、4日。」
「ええ!じゃあ、後3週間しかないじゃん!!」
「そうだね、会社は今日でお終いだから、今日会えたのは神様のおかげだよ。」
「今日会えなかったら、もう2度と会えなかったんだね。。。」
「そう、すごい偶然、だからどうしてもデートしたかったんだよ、こんな事になっちゃったけどね。」
笑いながらそう言ってた。

「ねえ、明日から何してるの?」
「そうね、荷物はほとんど置いていくし身の回りの物をパッキングするだけかな。」
「出掛けたりしないの?」
「挨拶はほとんど終わったの、だからずっと家にいるよ。」
「僕、明日も香織さん家行っていい?」
「えっ、いいよ。・・・来てくれるの?」
「うん、行きたいんだ。」
香織さんはうれしそうに笑っていた。
私のその時の心境はどうだったんですかね?
ヤリたかっただけかな?
憶えていません。
ヤリたかったよな〜、間違いなく。
でもそれだけじゃなかったんだ、多分。
それから毎日香織さんの家に通いました、朝から夕方まで。
数えられない位しました、いろいろと・・・。

そして香織さんはアメリカに行った。
大分たってからテレビで彼女を見た、
どうやら事業が成功したみたいだ。
香織さん、今でもあの約束忘れていないよ。
テーマ:別れ - ジャンル:恋愛
- 2005/10/22(土) 09:26:43|
- 電車での出来事 《香織さん》
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